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◆みんなで創る小説Ragnarok ♂萌え2冊目◆

[63:名無しさん(*´Д`)ハァハァ(2006/03/06(月) 22:02:07 ID:PbA83NXw)]
あれ、という声に、ウィザードの青年は、座ったまま読みかけの本から顔を上げた。
「先輩、もう戻ってたんですか?」
先輩、と彼を呼ぶのは、まだ少年に近い男の声だった。
じっと文字を見ていた為か、乾きを覚えた目を閉じ、指の腹で軽く押さえる。
その後、声の聞こえたほうに目を向ければ、部屋の入口の扉から、金髪の頭を覗かせたノービスがいた。
「夕食の後、そのまま部屋に来たんだが」
省略17


[64:名無しさん(*´Д`)ハァハァ(2006/03/06(月) 22:02:33 ID:PbA83NXw)]
足だけで器用に靴を脱ぎ、ノービスは寝台の上にごろりと転がった。
「夜遊びなんて言いますけど、まだそれほど遅い時間じゃないですよ」
寝転がったまま、ノービスはウィザードの向こうにある窓を見る。
満月が、空の半ばほどで金色に輝いていた。
「けれど、わざわざ散歩するような頃でもないだろう」
「えー、そうですか?」
省略18


[65:名無しさん(*´Д`)ハァハァ(2006/03/06(月) 22:02:55 ID:PbA83NXw)]
部屋の中に吹き込む風の心地良さに、ウィザードは本を開いたまま、少しだけ目を細めた。
「もう冬も終わりですかね?」
ノービスが振り返り、ウィザードに尋ねる。
「流石にまだ早いだろう」
そう呟いたウィザードは、細めていた目を閉じ、指で軽く押さえた。
冷たくないとはいえ、本を読み続けていて幾分疲れた目には、夜風は少々染みた。
省略16


[66:名無しさん(*´Д`)ハァハァ(2006/03/06(月) 22:03:26 ID:PbA83NXw)]
目を塞いだのは、間違いなくノービスの手の平である。
額にあてられていた手が、瞼を押し下げるように滑り落ちたのだ。
「……見えない」
文句を言えば、ノービスはだって、と口を開く。
「見えたら本読むんでしょ? 熱上がりますよ」
「そんな簡単に」
省略16


[67:名無したん(*´Д`)ハァハァ(2006/05/24(水) 19:05:25 ID:omUlHIYg)]
ここはたまに覗きにくると良作がアップされている素敵な場所ですね
ノビくんとWIZさんのペアの話凄く好きです(*´Д`)ポッ


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