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【アラームたん】時計塔物語 in萌え板【12歳】
- 1 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2005/02/02(水) 19:44 ID:eNgSWhIE
- LiveROの時計塔スレがdat落ちしてしまったのでこちらに立ててみます。
こちらに立てる事で再び活性化する事を祈って…
とはいえdat落ちする程放置されてたスレなのでもう需要が無いかもしれませんが…
- 301 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/08/05(土) 00:30:36 ID:NYSxw95o
- お目汚す。
今日は週に一度の安息の日。
冒険者は姿を消し、時計塔の面々も思い思いの時間を過ごしています。
天窓から差し込む光が優しく、構造の偶然が優しい風を誘う秘密の場所。
そこは、あらーむ達のお気に入りの場所でした。
いつもの喧騒を離れた優しい時間がゆっくりと流れていました。
ライドワードは普段は読めない少し厚めの本を幾つか持ち込んで読書を、
ジョーカーは手持ち無沙汰にアラームの髪を梳かしては柔らかな感触を楽しみ、
アラームはお絵かきをしながら、たまに何かを思い出しては微笑んでいました。
小さなハミングの音が連なり、やさしげな旋律を奏でます。
聞き覚えのあるメロディに、ライドワードは本から目を離してその旋律を辿ります。
視線の先、歌うのはアラーム。
アラームはお絵かきをしながらいつのまにか無意識にそれを口ずさんでいたようです。
耳に残る懐かしいその曲はそう、かつてここを旅立っていった一人の男の曲でした。
―バドスケの一番のお気に入りだった曲です。
「・・・・・・。」
ライドワードはアラームから目をそらし、再び本に向いましたが集中できません。
その曲にわれ先に気付いてしまったせいか、悪戯にその曲に誘われるようです。
(・・・そういえば、あいつがいつも演奏してたっけ。・・・)
ライドワードは本を閉じると、中空に目を向け、懐かしい思い出を追います。
微笑みながら演奏する彼、そしてその傍らで楽しそうに歌うあらーむ。
彼が旅立ってからだいぶ時間が過ぎ、ほんの少しセピア色に色あせ始めた光景。
ライドワードは性格的にか静寂を好んでいました。
もちろん、楽しそうな彼らの光景もまた、大好きではありましたが。
あのときもまた、その近くで自分は読書を楽しんでいました。
本を読み疲れてはたまにその光景を見て微笑んでもいました。
もともと歌が好きなアラームでしたが、彼が旅立ってからほんの少しだけ、
本当に少しだけ・・・歌を忘れた頃がありました。
―それからだいぶ時間が経ちます。
今日は伴奏もなく、何の気なしにハミングで口ずさむ程度かもしれません。
だけど、口ずさむ曲は、それはあの頃、彼女が歌っていたように――。
今日は週に一度の安息の日。
静かな世界で、本当に静かに小さくその曲が流れていました。
それが当たり前だと思っていた、あらーむの天使のような歌声が聞こえるあの頃、
ライドワードはたまに本に集中しすぎたときだけ、
「ほんのちょっと、ちょおっとだけうるさいかなぁw」
・・・なんて、悪戯に思ったこともありましたが、
今思えば、とても心地よいBGMだったのかも。
・
・・
・・・。
(・・・ほんの少しだけ静か過ぎるのも、ね?)
ライドワードはそう思いました。
- 302 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/08/06(日) 00:56:04 ID:jfNbLxjQ
- さらにお目汚す。
アラームは夢中になってスケッチブックに向かっています。
なにを描こうか・・・という当初の悩みは描きはじめるとともに消え、
今では楽しげにペンが軽やかにスケッチブックを舞います。
始まりはなにげなく描いたパンク。
そして一人、また一人と時計塔の住人が次々と描かれていきます。
それぞれの思い出に乗せ、ともに微笑みあったその日々を思い出すように、
スケッチブックに描かれた住人達はみな笑顔です。
その笑顔に導かれるようにアラームからも微笑がもれます。
その小さな胸にあったかな高揚が溢れ、心が高鳴ります。
気が付けば、アラームは懐かしい曲を口ずさんでいました。
懐かしい曲、バドスケが好きだった曲です。
アラームはお絵かきに夢中になるあまりそれに気付きません。
一人描いてはまた描かれていない住人を思い出し、既に描かれた仲間に加えます。
一通り描き終えると、一人ずつたどたどしく数え、さらに一人ずつをその姿を、
その思い出を確認しては漏れた人はいないか、確認します。
スケッチブックに集結したその仲間は、そう、アラームの家族そのもの。
スケッチブックに描かれたそれは、まごうことなき、家族の肖像画でした。
その誰もが彼女の優しく、そして微笑みかけます。
中心にはかつてここを旅立っていった優しい微笑みをたたえたあの人。
ハミングだったその曲を、彼が伴奏し自分が歌った日々を思い出し、
はっきりとした歌へと変わっていきました。
曲は思い出を紡ぎながら、時計塔に優しくどこまでも響いていきます。
彼が旅立つその日、アラームを保ちきれずに涙で彼を見送ってしまいました。
すまなそうに、心配そうに、去っていく彼の姿。
目蓋の裏に残るその情景は、涙でにじんでぼやけた景色です。
あれから何日が過ぎたでしょう。
彼が去ってしばらくは思い出しては泣き、歌を歌えばその日を思い出すようでした。
彼を忘れた日々はありません。
でも、泣いてばかりではあの日のように彼を困らせてしまいます。
彼が旅の途中、この時計塔へ立ち寄ることがあったのなら・・・。
そのときは笑顔で迎えられるように、とアラームは思いました。
時計塔に響く、あの日のような楽しげなアラームの歌声。
(・・・ほんのちょっとだけど、私も成長してるんだよ、バドスケさん。)
アラームはそう思い、笑顔をその満面に湛えます。
今も昔も変わることのない晴れやかな笑顔を。
- 303 名前:◆alarmQHg/A 投稿日:2006/08/07(月) 02:11:56 ID:tqeg3Zu6
- いいねー(´・ω・)たまには俺も何か書こう
- 304 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/08/09(水) 22:25:00 ID:ifXJxrec
- やっぱ萌えないものはだめかなぁ、301、302の続きもあるんだけど。
- 305 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/08/09(水) 22:53:51 ID:1mGQiEn.
- よみたいねぇ。
ほんわかと、どこか温まる、そんな雰囲気だって、よいものさね。
- 306 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/08/16(水) 13:44:40 ID:Sog5TrOw
- 萌え無しでも、読みたい人がここにいますよ。
- 307 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/08/20(日) 02:12:18 ID:oTC3NPCc
- ならば、お目汚す。
萌え無しですまんが、その部分は各自の想像力で自給自足されたし。
アラームには大好きな歌を忘れた時期がありました。
バドスケがこの時計塔を旅立っていった頃のことです。
いつも隣で伴奏してくれた彼は旅立ちました。
アラームは歌を歌うたび、いるはずのない彼の存在を感じました。
まるで彼が帰っているような、この時計塔のどこかにいるような不思議な感覚です。
でも、時計塔のどこを探せども彼の姿は見えません。
口ずさむ歌は次第に小さくなり、アラームは彼がいないことを再確認します。
耐え切れず涙がこぼれ落ち、それを見た周りの仲間達はいつも心配顔です。
いつものようにアラームに微笑みかけてくれた笑顔。
その笑顔をかすかに曇らせる心配の影。
―――アラームはそのわずかな機微を敏感に感じ取っていました。
アラームは歌うことを止めました。
むやみに思い出しては心配をかけないように。
ふと、うつった鏡の前でアラームは微笑み、自らの表情をチェックします。
心配をかけないように。そして悟られないように。
それからしばらく、アラームは大好きな歌を忘れました。
アラームはいつもかわらない笑顔で誰にでも接したつもりでした。
ですが、いくらアラームが鏡の前で練習しようとも、
接する相手のに心にうつった自分の姿は見ることは出来ません。
―ときおり見せるさびしげな表情を。
――耐えて強がるけなげさと優しさを。
時計塔の仲間、―――いえ、「家族」が見落とすことはありません。
あるときクロック爺様が言いました。
「悲しくなってしまうなら今は歌わんでもええ。
アラームの好きしたらええ。
だけどもな、歌はやめんほうがええ。
その歌はあやつが残していった、いつか帰る約束じゃろ?
歌にはな、みぃ〜んな、『忘れない約束』が込められておる。
忘れてはならない悲しみを、胸躍った喜びを、信じる思いのたけを、な?
素直に歌うことは、その約束正しく表現し、正しく伝え守る、ということじゃ。
だから、悲しかったら悲しく、嬉しかったら嬉しく歌えばいいんじゃ。
約束を忘れられていたら、また一緒に歌おう!・・・というあやつの約束が、
悲しく伝え守られては、・・・あやつ、帰りづらいじゃろ?」
アラームの心の雲の隙間に小さな光が差し込みました。
光は少しずつ染み渡るように広がり、心の雲を追い払います。
その光の暖かさに溶かされた感情があふれ出し、じわじわと心に染み渡ります。
心に広がる暖かなものを小さな両手で受け止めアラームは小さく答えました。
「・・・うん」
流れ落ちそうな涙をぎゅっと目を閉じて堪えましたが、大粒の涙で溢れかえります。
「―それでええんじゃ」
コツリ、と額に硬質な感触が一度ありました。
アラームが目をあけるとクロック爺さんの優しい顔が目の前にありました。
泣き出したアラームに額をあわせて、クロックなりに慰めてくれたようです。
「これは、わしとの約束の証じゃ」
それだけ言うと、クロックは泣き止むまでアラームの傍にいました。
―荒武が手荒にアラームの頭を撫でました。
―ライドワードがアラームを優しく抱きしめました。
―ジョーカーとアラームが互いに微笑みあいました。
事情を知った時計塔の皆に会った後、アラームは以前と同じように歌い始めました。
その歌声が時計塔を満たし、誰もが舞い戻った天使の歌声に聞惚れました。
それから幾日がたったことでしょう―。
今日――。
安息の日に、アラームは再び約束の歌を歌っていました。
何故かその日、ちょっとだけ冒険者の出足が遅かったようです。
もしかすると、その歌声に惹かれたため―――なのかも、しれません。
- 308 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/08/20(日) 21:25:52 ID:KqdeaqUA
- アラームたんの同人誌を部屋の中から発掘して懐かしくなってやってきた俺が来ましたよ
- 309 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/08/26(土) 23:35:02 ID:plU9IGLs
- >>308
つられた俺もきましたよ
- 310 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/09/08(金) 03:25:42 ID:EQWTQkwQ
- http://f26.aaa.livedoor.jp/~alarmmoe/cgi-bin/source/up0164.jpg
偶に帰ってくるバドスケさんに
楽器の手解きを受けることもあるんかなー。
- 311 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/09/09(土) 11:36:05 ID:qelcmFaQ
- (*´Д`)b
- 312 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/09/12(火) 13:34:15 ID:DkcJlJ0U
- (*´Д`)
- 313 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/09/12(火) 21:29:41 ID:nYkwys1o
- なんかバドスケさんからくりサーカスに出てそうだな
- 314 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/09/13(水) 22:21:14 ID:gMrCAhyA
- 仮面の奥の表情が気になるね・・・嬉しいのかな。
- 315 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/10/15(日) 23:08:11 ID:pNjGWxF6
- なんか気になったので転載してみる。
366 :(^ー^*)ノ〜さん :06/10/15 15:34 ID:FQZAsDjn0
来週の火曜に悪魔化来るぞ
確定情報だ
367 :(^ー^*)ノ〜さん :06/10/15 15:36 ID:pBKiPk19O
ほう^^
371 :(^ー^*)ノ〜さん :06/10/15 16:16 ID:CRzQs5lD0
来週の火曜にクリが必中じゃなくなるぞ
確定情報だ
ソースはちょっと言えねぇ
こうですか、分かりませんっ
372 :(^ー^*)ノ〜さん :06/10/15 17:00 ID:EY+ethW9O
>>371
それは韓サクにもない与太話
373 :(^ー^*)ノ〜さん :06/10/15 17:13 ID:2G1MVN4t0
来週の火曜からドロップがアラームをクリップするらしいぞ
374 :(^ー^*)ノ〜さん :06/10/15 17:36 ID:WvHwVw0D0
>>373
マジでーーーーーーーーーーっ!?
そいつはやべぇぜ
375 :(^ー^*)ノ〜さん :06/10/15 17:55 ID:mIWUfPaV0
>>373
クリップに足はさまれて汗エモだしてるアラームを想像した
- 316 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/10/30(月) 19:37:01 ID:UKSAwQis
- ゴメンよ、荒武隊の皆… 俺には時計の針が必要なんだ… 荒武隊じゃないのも混じってたかも知れんが気にしない。
さて、あと2500個か…
- 317 名前:名無したん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/11/06(月) 09:16:56 ID:K7tzdQ7k
- 冬コミ受かったから本の中にこっそりアラームタン仕込むよ
- 318 名前:None 投稿日:2006/11/17(金) 22:16:59 ID:L5TeIfXY
- Grove site. And great guest book.
- 319 名前:None 投稿日:2006/11/21(火) 16:25:42 ID:G2zLMQ7.
- Hi! Beatifull site. Bokmarked!
- 320 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/11/24(金) 21:42:50 ID:VZTXyz1g
- なんだこいつらは……
ハコの知り合いか、本の親戚か何かか?
- 321 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/12/08(金) 05:03:17 ID:9WDqoB4I
- 小説書きたいがネタがうかばん。
とっかかりだけでもいい、なにか提供してくれまいか。
- 322 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/12/09(土) 00:07:04 ID:dJrSruBc
- つ【クリスマスにサンタを待つアラームたん】
- 323 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/12/23(土) 00:27:03 ID:lzPX/yPg
- >>322
頂きました。
クリスマスの夜。
ゆっくりと静寂が歩み寄る町並みをアラームは時計塔から眺めていた。
いつもはとうに就寝の時間であったが、今日ばかりはーいつも変わることなく優しいがー周りの大人たちも寛容になって、その夜更かしを見守るようだった。
「くしゅっ・・・・」
アラームがくしゃみをした。
思いのほか夜も更けて、ぐっと気温も下がっていた。
外を眺めるアラームの陰から、そっと手が延びて窓がゆっくりと閉められた。
「・・・もう寝る時間よ?」
窓を閉めるライドワードが優しく微笑みかけて言った。
窓と部屋を何度も名残惜しそうに目配せすると、「はぁい」とだけ答えた。
アラームはなおを待ちわびるように窓の外を眺めてた。
「夜更かしする子には、サンタさんも来ないゾw」
ライドワードがたしなめるように言う。
自身も少し恥ずかしいことを口走ったように思えてを自嘲気味に。
「いいもん、サンタさんが来なくたって。」
アラームが背伸びをしてやっと届く窓の硝子の隅には、アラームの顔がちょこんと乗っかるように映っていた。その顔は少し憮然として頬が膨らんでいた。
「・・・こほん・・・時間なので、よい子も悪い子もベットに移動ぉー」
実力行使とばかりにライドワードがアラームを抱き上げた。
アラームはいやいやをして、手足をばたつかせてライドワードを困らせた。
――コツン。
窓ガラスが小さい音がなり、その音で二人は止まった。
二人目を丸くして合わせると、まるでひとつの意思で動いたかのように二人は窓の外を眺めた。
塔の下、やや暗い街角。や、もうちょっと右。
二人が目を凝らすと、こちらに気付いたのか、手を振る人影のが見えた。
きっと、さっきの音はそこから小石でも投げたのだろう、そしてその窓の場所を知っているということは時計塔の家族でもある証だった。
「あちゃすけさんだっ!」
乗り出すようにその姿を確認したアラームが、ライドワードのほうへ振り向き嬉しそうな声で待ち人の名前を呼んだ。
あまりに嬉しそうなアラームの顔に観念したか、ライドワードも「はいはい」とだけ答え、アラームを地面に下ろした。
「一緒に向かえにいこうね」
ライドワードをアラームの手をとって言い、アラームは満面の笑みをもって答えた。
二人は仲良く、ほんの少しだけ急ぎ足で時計塔を下っていった。
少しでもはやく会いたい、待ち人を向かえに。
聖なる夜だが、とくに奇跡も起こらない、いつもと変わらない日だった。
家族が家へ帰り、また家族がそれを迎える、そんな当たり前の幸せがそこにあっただけ。だけど、どんな奇跡より、プレゼントより、それが輝いていた日だった。
[END]
- 324 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/12/23(土) 23:43:52 ID:P8AZi3m6
- (*´Д`)b ありがとう、ホンワカした。
- 325 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2007/01/07(日) 12:21:11 ID:Kf21c9I6
- >>323
ぐれーとじょぶだぜ('A`)b
- 326 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2007/01/14(日) 13:56:42 ID:XlanWR7g
- ライド姉さんで書いてみた。
この程度の文書力でよければ、次のネタをください;;
ttp://f26.aaa.livedoor.jp/~alarmmoe/cgi-bin/source/up0166.txt
- 327 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2007/02/13(火) 21:24:32 ID:WuY.K7Yc
- アラームたんのチョコを狙いに時計塔行ってくる。
- 328 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2007/03/18(日) 03:32:25 ID:mPf7djUI
- いまさら、バレンタイン&ホワイトデーネタのSSですみません。
しかも管理者とバースリーの若い頃をイメージしてます。
管理者とバースリーの話なんて誰が見るだって・・・。
---------------------------------------------------
一人の魔女がいる。
魔女はこの塔を守るために、"人であれば" 悠久とも思える時間を生きてきた。
人であることを止め、魔女であることを始めたその日から、
ずっとずっと長い間、この塔を守り続けきた。
―やがて到来する「楽園」を夢見て。
守り続ける日々は"魔女であれば"そう長い時間でもない。
守り続けることにもなんの不平も不満もない。
―全てはその「楽園」の為なら。
だが、守り続ける日々の中で、ひとつだけ気がかりなことがあった。
「楽園」と同じぐらい、いや、楽園よりも「大切」ななにかを忘れてしまった。
―そんな気がする。
――ずっとずっと思い出せない、魔女となったその日から。
「ほえ?管理者さん、それなーに?」
大切そうにラッピングされた箱を抱えた管理者をあらーむに呼び止められた。
「え? ああ、アラーム、これはね…バースリーへの 贈り物ですよ」
「もしかして??? ホワイトデーですの!?」
贈り物―という単語に興味をそそられたジョーカーが話に割って入った。
「・・・ええ、まぁ、そのようなものです」
「なんでなんでー!バースリー、 管理者にチョコあげないでしょー?」
自分は渡せなかったが、他人の動向に(異様に)詳しいライドワードが混ざった。
「そうですね、貰ってません。最後にもらったのが―、そう、この時計塔が今の状態になる前ですかね・・・」
あまり自分のことを話したがらない管理者がめずらしく言葉を漏らした。
管理者がふと懐かしんで振り返ると、そこに3人が目を輝かせて管理者を見つめていた。
―――しまった。と、管理者が思うより早く―。
「聞かせてーーーーーーーーーーーー!!」
3人の大きな声が木霊した。
やれやれ、とその場から逃げられそうもないことを確信した管理者が語り始めた。
それは時計塔―さらにいえば、それが建設中の頃の話だった。
「さて、どーしたものかなー」
錬金術師用の個室の扉の前で、一人のウィザードの女性がチョコレートケーキを持って立ち尽くしてた。ケーキを乗せた皿を両手でもってしまっている為に扉が開けないせいもある。だが、それ以上に開いたあと、自分がどう振舞えばいいのか考えあぐねていた。
扉の向こうの男性に、チョコレートケーキを渡す、ただそれだけのことなのに、バレンタイン―という名目があるだけで、自分でも恥ずかしいぐらい、意識してしまって仕方ない。
(ええい・・・日頃なんの為に英知学んでいるというのかぁあ、こんなときに役に立たんとわああああ・・・・)
考えるほど恥ずかしくなり、恥ずかしいからこそ冷静さをどうにも失う。
ウィザードは火照る額を扉に(音が立たないように)そっと乗せる。ヒンヤリと詰めたい扉飾りのプレートにはそれを渡したい錬金術師名前が刻印されている。
(そうそう、部屋はここで間違いないのよねー・・・って、えええ!?)
気が付くと名前のプレートは後退し、古めかしい音をたてて、その扉はゆっくりと開きはじめた。気が付けばかすかな魔力の発動を感じる扉にあわて、預けていた額を起こして、ウィザードは扉にむき直す。
開ききった扉の向こう、重厚そうな机から、錬金術師が微笑みながらウィザードを見ていた。
「30分も前から私の部屋でなにをもじもじしてるんですか? どうぞ、気兼ねなくお入りください」
ウィザードは赤みを帯びた顔を伏せて、足早に部屋に入ると、再び古めかしい音を立ててしまる扉がしまった。閉まる扉には向こう側が見えるような、魔法による細工がしてあった。
「いや、用心のために細工していたら、存外面白いものが見・・・いや、失礼。」
本当に失礼なことを言っている―と思いながらも、錬金術師の微笑みは、まるで魔法をかけられたからのように逆らい難く、ウィザードはすべてを許してしまいそうだった。
(きっと、魔法などでなく、非論理的だが―惚れたほうの弱み―というやつだな・・・)
ウィザードは少しでも冷静に判断しようと努めていた。
「で、御用向きはなんでしょうか? それともこんな真夜中にまで、例の"時計塔"に関する、設置予定の魔導回路の設計レポートの回収ですか?ご苦労様です・・・一応、それならここに出来てますが、それも明朝の提出のはずでしたよね?」
悪戯な微笑みがウィザードをさらにむずがゆくさせた。
つかつかと、ウィザードは歩み寄ると、手にしていたケーキを机に置き、なにごともなかったようにレポートを手に取った。
「ううううむ…こんな夜中まで、おおおお仕事、お疲れ様ですすすすすすっす。なにぶん建設計画にち・・・遅延があり、っそsっ早急に、資料が必要でででで・・・」
ウィザードはしどろもどろにアドリブで答える。もとより部屋に来るためのこじ付けでしかないその理由には無理がありすぎて言えば言うほど恥ずかしさが増した。
「おや、おいしそうなケーキですね」
(さっ・・・最初から解って言っているのであろう!!)
ウィザードはそう思いながらも、錬金術師の言い返せずにいた。
この日でないと、この日だからこそ渡したかったもの、いや、渡したかった想いを伝えるために此処に来ているのだから。焦るのは―それを果たしいからで、それが先決だった。
「こ・・こんな夜更けに、しかも職務に従事している者に、て・・・手土産ひとつもっていかない訳にも、ほら、いぃい・・・いかないしな。」
「・・・ああああ、甘いものは、そう、ほら、疲れた体にもよいと、みの=タウロス氏も・・・そうだ、言っていて・・・なんだ、その、がってん頂けましたか?」
「いいいい、いらないならよいのだぞ、多く作りすぎてしまってな・・・それが一番うまく・・・じゃなくて、おすそ分けというか、なんというか、なんだかなぁあ」
ウィザードが矢継ぎ早に言う。
ウィザードの意味不明な話がまだ続きそうだったが間隙を縫うように錬金術師が質問した。
「・・・で、こちらはバレンタインの贈り物、と取ってもよろしいので?」
その言葉の後、『ぼふん』という音ともにウィザードの顔から炎が上がった。
ウィザードは紅潮しきった顔から煙をもくもくと立てながら、ゆっくりと倒れ伏した。
「あらあら、からかい過ぎえしましたか、すみませんw」
倒れ伏して聞こえている様子もないウィザードに錬金術師がやさしい声色で語りかけた。
「・・・って、おーい、大丈夫ですかー?」
ウィザードは翌朝まで目が覚めなかった。
翌朝を錬金術師の部屋で迎え、出て行くところを他人に見られて誤解を受けたことは ―まぁ、別のお話。
―――と、そういうことがありまして、以降、一度も貰ってません」
管理者の思い出話はそこで終わった。
終盤から3人の「鬼」「悪魔」「ひとでなし」という声が止まなかった。
「まぁ、そんなことがありまして、それ以来、ホワイトデーに私が謝罪もこめて、ずっと一方的にでも渡してる訳です、まぁ、ご本人はお忘れになっているようですが・・・」
最後にほんの少しだけ残念そうに言うと、3人はそれで赦し、管理者に先を急がせた。
「――思えば、それが人であった最後のバレンタインでしたね。」
3人からだいぶ遠ざかった後、管理者は立ち止まるとぽつりと一言呟いた。
それから間もなく、バースリーにそのプレゼントは手渡された。
「毎年毎年ご苦労なことだな」
「気にしないでください、私も自立プログラムによる行動ですので。」
バースリーはそれが特別なものということを忘れているようだった。
当たり前のように義理のつもりで皆に分けているものの一つだと思っていた。
「きっとこれは、私にとって、本当はとても嬉しいものなのだろうな?」
「さぁ、私の機械の心では解りかねます」
「・・・きっと私は忘れてしまっていて、・・・きっと「そうだった」のだろう?」
「さぁ、私の機械の心では・・・」
二人だけが通じる言葉で、その会話は成り立っていた。
二人だけの秘密で、二人とも忘れてしまった、なにかについて交わされる言葉。
昔々、一人のウィザードと、一人の錬金術師がいた。
二人は全ての命へ贈られる「楽園」を夢見ていた。
その到来の時までこの時計塔を守るために、その為の悠久に耐えうるために―。
一人は魔女になるために―――愛を、
一人は機械の体を得るために―心を、
二人はそれらを『対価』として支払い、人を捨てた。
それは遠い過去へ置き去りにした、大切な「なにか」。
楽園の扉が開かれた先に、その「なにか」もまた―あることを願って止まない。
- 329 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2007/03/18(日) 23:30:28 ID:4rnXejlU
- いいないいなー。
- 330 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2007/03/19(月) 10:09:22 ID:lQrlXIA.
- cktk・・・cktk・・・
- 331 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2007/05/30(水) 00:59:19 ID:mHPzA/Gg
- なんとなく、328以来、時計塔の過去を妄想し始めました。
諸先輩方をリスペクト&イメージをオマージュしつつ、過去の話を書いてみました。
まだ続きます。
-----------------------------------------------------
冷たい雨が降っていた。
その雨に打たれることも構わずに、そこに集った軍勢―神族、魔族、オーク族、そして人と、多種多様に混在する―その誰もが押し黙り、ただ呆然と、その中央を見つめていた。
視線の先、軍勢に囲まれた中央に、一体の巨体が苦しみもだえ、断末魔の声を辺りに響かせていた。
それはかつて、ここに集う大軍勢に対峙し、神族も魔族も、そして彼らの巻き起こした諍いすらも打ち払った、空前絶後とまで言われたる超兵器の姿だった。
かつて人の手により作られたそれは、人社会を巻き込んで戦禍を広がる、神族と魔族との諍いを平定する為のものであったー。
―かつて。
その言葉が意味するように、首尾良く神魔の諍いを両陣営の損耗を以って収めることに成功した後、彼の兵器は前触れもなく突如、暴走を始めた。
制御を失った彼の力が暴威となり、この世界に生きる全ての生物にむかったとき―、
―彼の存在はただ一己の敵となった。
最強の力は最凶の力となり、―全ての命を蹂躙し始めた。
瞬く間に、世界から種族を問わず多くの命が失われた。
―そして今。
轟雷の如き断末魔の咆哮を上げながら、その超兵器は最後の時を迎えようとしていた。
その作戦を展開した混成軍が皆、緊張した面持ちでその最後を待ちわび、見守っていた。
死ぬことをわすれたようなその生命に、対抗しうる手段は乏しく、僅かに残された手段は魔導の力による次元の狭間へ幽閉であった。
決戦に集った軍勢にしても、それはただの陽動に過ぎず、兵器を見つめることしかできない現状がそれを如実に語っていた。
人の手によって作られたそれは、また人の手によって作られた魔導の増幅機関によって、封印されようとしていた。
正しくは、その魔力増幅機関を有した、ひとつの塔の力よって―。
それにより空間に穿たれた時空の狭間に引き込まれながら、彼の兵器はじっとりとした目でその塔を見つめる。
恨めしいのか、くやしいのか、辺りを振るわすような悲鳴を上げながらも、時空の狭間のその身が押し込まれようとする間も、彼の兵器は目の前に高くそびえるその塔を、ただただ見つめていた。
―その塔。
いまだ6割程度の完成率と言われながらも、今こうして彼の兵器をみごとに押さえ込み、全ての生命の明日を担う、その存在感とは裏腹に、その塔は確固たる名称はない―。
―時計塔。いつのころからか、その塔はその姿をとってそう呼ばれていた。
これは、
この物語は、
まごうことなき、かの時計塔の昔―。
皆の知る時計塔が刻んだ時間(思い出)を逆巻きにした、遠い昔のお話ー。
- 332 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2007/09/27(木) 07:52:43 ID:jfO/p.JE
- 壊れた時計・・・か・・・
- 333 名前:331 投稿日:2007/10/14(日) 17:37:53 ID:FrBph/QU
- 331の続きです。
主っきり331かき終えた頃からGvGに参加して続きを忘れてました。
多少、人影もまばらですが、まぁ、気にしない。
まだまだ続きます、というかいかせていだきます。
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「やれやれ、こんなことのためにこの塔を作った訳ではないのですけどね・・・」
宙に浮いたスフィアが写す外の光景を眺めながら、錬金術師の男がつぶやいた。
目の前には外の様子が立体的な像になって映しだされ、その中心に彼の超兵器がいた。
鳥瞰に映るその映像を眺めながら、男は溜息を漏らす。
純然たる研究者として、実験装置として作られた塔がただの兵器のように使われていることを憂う。
だがその手は休むことなく、錬金術師を取り囲む操作版の上で忙しそうに踊っていた。
「ま・・・そうもいってられませんが・・・・ね・・・」
超兵器の映像と周りに浮かんだ計器の数値を何度も確認しながら、錬金術師は独りで操作版を操作する。舞踊るような操作の度、時空に穿たれた穴はアメーバのように姿を変え、逃げようとする超兵器を捕らえた。
錬金術師もまた、この大地に住まうものの希望を担い、超兵器への最後の対抗手段―封印を施すために戦っていた。
時空/因果制御実験用 魔導増幅装置―時計塔。
錬金術師(かれ)はその全てのコントロールを担っていた。
「もう少しで、次空間の狭間へ落とし込めそうなんですけど…。」
時計塔の内部に唸りのような機器の駆動音が響いていた。
周りの計器類の数値も、振り切れそうな勢いで、とうの昔に安全領域を越えている。
タイトでぎりぎりの操作―錬金術師の男が設計の段階から経験的に得た知識―で、なんとかこの塔は動かされ、超兵器と拮抗していた。
残念のそうに機器から目を離すと、再び外の超兵器の様子に目を向けた。
超兵器が轟音の唸り声を挙げ、その声は塔の内部まで聞こえていた。
その音と、外の週音装置から拾い上げた音が奇妙なシンクロを魅せて響く。
「―我慢比べ…ってことですか。」
―あんまり得意ではないのですがね〜と心の中で独り愚痴りながら、錬金術師の男が操作する手に魔導の力を乗せた。
それ呼応するように操作盤は一斉に動き出し、触れてもいない箇所が勝手に動作する。
まるで数人がかりで行われているような操作が操作盤の上で行われていた。
それも、錬金術師の男が思う、最高のタイミングで。
錬金術師はその操作に額に汗をかきながらも、どこか楽しげな表情を顔に浮かべていた。
再び、映像の超兵器をあおり見て、呟く―。
「上等です。」
「うぉい、そっちの様子はどう?」
錬金術師の眼前に小さい映像の窓が開き、それに映るウィザートの女性が問いかけた。
「なんの用ですか? 今は戦闘体制です。持ち場を離れるとは関心できませんね。」
目もくれず、錬金術師が答えた。
「…。いつも以上に話にならんなぁ…でもまぁ、そういうな。
こちらは文句も言わず、薄暗い地下で魔道炉に魔導を注ぎ続けてる身だぞ?
…しかも、いつ終わるとも判らん。
その上、地下で状況も判らなければ、そちらからの連絡もない。
なら少しぐらいの質問してもいいだろう?」
「芳しくありません。あともう一息って感じですが、持久戦になりそうです。
通達と管理のほうよろしくお願いします、―以上、終わり。」
「ちょ…ちょっとまて、そんな一方的に…」
焦るウィザードの表情をアップで移した窓が消えうせるように閉じられた。
錬金術師のほうが返答も短めに一方的に通信連絡を遮断した。
「・・・まったく」
時計塔の地下の巨大魔導炉を有するエリアの隅で、こっそりと通信を行ったウィザードが呟くように愚痴を吐いていた―人の気もしらないで、と。
「あらあら…想い人につれなくされて残念ですのw」
音も無くウィザードに忍び寄った女セージがその耳元で呟いた。
「うひゃっ」と小さく驚き、ウィザートが飛びのいて、セージを見つめた。
「あらあら、「魔女」とまで呼ばれた女性(ひと)が、なんというカワイイ反応w」
セージが続けて微笑んで言葉を続けた。
「…まったく女心がわかってませんわね、彼は。
せっかく忙しい持ち場を仕事にかこつけて離れて、声だけでも聞こうとしたのに、
なんて冷たいおひとw…だが、それもまた快…」
「そっ…そんなんじゃないっっっ!!!お前こそ、勝手に持ち場を離れてどっ…」
ウィザードは顔をいつのまにか顔を朱に染め上げて声を張り上げていた。
「ふふっw ローテーションの休憩ですの。
持久戦になるんでしょ?なら、休めるときにゆっくり休むですのw」
どこから聞いていたと聞くよりもはやく、セージが最初からだと暗に答えた。
「護衛役のオークさん達も手持ち無沙汰で、休憩用に水やら食べ物やら用意してくれてましたわ。彼らなりに、気を使ってくれているのかしら。」
顔を紅潮させたままフリーズしたウィザードに、再起動を促すようにセージが別の話を振る。
「そっ…そうか、それはありがたい。聞いてのとおり持久戦になるらしい。好都合だ。」
ウィザードが俯いて表情を隠しながら、強気に答えた。
ほほをさすりながら、表情や音頭に心の内がでてないことを悟ると、再び言葉を続けた。
「…ここに集まった大ギルド規模の魔法職達が魔導力を注ぎ込み、それを増殖炉で数倍に跳ね上げても、拮抗するのがやっとというのか…。どれだけの計り知れない力をもつというのだ、超兵器とやらは…。」
改めてウィザードは敵の強大さを確認し、同時にぞっとする涼しさが背中を這った。
少し二人で黙った後、セージは微笑みを取り直しウィザードへ告げた。
「―今、できることをしましょう。
状況も見えないこんな地下で、それでもあなたは、その魔法職達を統率して奮い、勝利を信じて背中を預けてきたんでしょう、彼に?」
「・・・まぁな」
どこかまっすぐな言葉を含むセージの言葉に素直になれず、受け止めながらもウィザートは恥ずかしまぎれに目を逸らす。
「それを『愛』っていうんですわーーーーっっ!!!!!」
セージはひときわ大きい声で、最後を締めた。
「ばっ・・・・ばかっ!!!それとこれとは・・・ちがっ・・・・」
ウィザードは再び顔をまっかに染めて心にも無い憤慨をする。
言うや否や、否定は認めないとばかりに、セージは走って逃げた。
足が速いのは昔からのなじみでしっていたが、このときばかりは異様に速かった。
「・・あうぅ・・・」
ウィザードは手持ち無沙汰で無意識に触れた耳の温もりに気付いた。
耳まで赤くなっていたことを知ると、それだけは見られなくて、逃げられてよかったのかな、と思っていた。
さきほどまでの緊張は恥ずかしさに負け、ほぼ完璧に解けていた。
<続く…かと。>
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